パタゴニアやばいは本当?人気の理由7選|名作ウェアと企業哲学を徹底解説

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「パタゴニアやばい」と検索したあなたは、きっと友達のSNSやキャンプ場で見かけたあのブランドが気になっているのではないでしょうか。3万円を超えるフリースやアウターが飛ぶように売れ、中古市場でも値が落ちない。そんな様子を見て「人気がやばい」のか「値段がやばい」のか「企業のやり方がやばい」のか、正体がつかめずモヤモヤしている人は多いはずです。

結論から言うと、パタゴニアが「やばい」と言われる理由は大きく2つあります。ひとつは、軽くて丈夫で何年も着られる製品そのものの強さ。もうひとつは、2022年に創業者が4300億円分の全株式を環境団体へ譲渡してしまうほどの企業哲学の振り切り方です。普通のアパレルブランドの物差しでは測れない動きをするからこそ、良くも悪くも「やばい」という言葉で語られています。

この記事では、ナノ・パフやフーディニといった焚き火サイドでも街でも使える名作ウェアのスペックと価格、ブラックホールシリーズの収納力、そして「なぜこんなに高いのか」の答えになる修理文化と企業理念まで、初心者にもわかるように順番にほどいていきます。読み終わるころには、自分が買うべき1着が見えているはずです。

📌 この記事でわかること

・パタゴニアが「やばい」と言われる本当の理由
・ナノ・パフ、フーディニ、レトロXなど名作ウェアの重量・価格・素材
・高い価格に隠れた耐久性とWorn Wear(修理文化)の中身
・予算別・場面別の失敗しない選び方

目次

パタゴニアが「やばい」と言われる本当の理由

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まず「やばい」という言葉の正体を整理しておきましょう。この言葉はSNSで称賛にも揶揄にも使われていて、検索する人の頭の中もぼんやりしがちです。ここを切り分けると、パタゴニアというブランドの輪郭がぐっとはっきりします。

製品の強さと企業の異常さ、その両輪で語られている

パタゴニアが「やばい」のは、製品と企業の両方が常識からはみ出しているからです。製品面では、化繊中綿のナノ・パフ・ジャケットが重量369gで真冬の焚き火サイドをしのげるほどの保温力を持ち、ウインドシェルのフーディニ・ジャケットは約102gと缶コーヒー1本より軽い。この軽さと暖かさのバランスが、登山からソロキャンプまで幅広い人を惹きつけます。企業面では後ほど詳しく触れますが、利益を環境保護に回す仕組みを本気で作り込んでいます。普段使いのギアとしての完成度と、社会的なスタンスの強さ。この両輪がそろっているブランドは多くありません。ただし、その分だけ価格は高く、誰にとっても最適解になるわけではない点は最初に押さえておきたいところです。

一着3万円超でも売れ続けるのはなぜか

パタゴニアのアウターは決して安くありません。クラシック・レトロX・ジャケットは販売店によって32,472円〜36,800円程度、ナノ・パフ・ジャケットは33,550円が目安です。それでも売れ続ける理由は、1シーズンで買い替える前提ではなく、5年10年と着る前提で設計されているからです。縫製がほつれにくく、生地は摩耗に強い。さらに後述する修理プログラムがあるため、破れても直して使えます。3万円を10年で割れば年3,000円。毎年5,000円の安物アウターを買い替える人より、長い目で見ればコストが下がる計算になります。デメリットを正直に言えば、初期費用の重さは確実にあります。学生やキャンプを始めたばかりの人には、最初の1着としてハードルが高いのも事実です。

「やばい」がほめ言葉にも皮肉にもなる背景

「パタゴニアやばい」という検索には、相反する気持ちが混ざっています。ひとつは「軽くて暖かくて環境にも配慮していて本当にすごい」という称賛。もうひとつは「みんな同じレトロXを着ていて没個性」「値段が高すぎる」という皮肉です。実際、人気が出すぎたことで街中で見かける機会が増え、定番ゆえに「またそれか」と言われる場面もあります。とはいえ、ギアとしての性能と長く使える設計はその批判とは別の話。流行り廃りで判断せず、自分の使い方に合うかどうかで選べば、評判のブレに振り回されずに済みます。注意点として、転売目的で限定カラーに飛びつくと定価より高く買わされることがあるため、基本は正規店や公式オンラインショップを軸に検討するのが安全です。

街でもキャンプでも活躍する名作アウター3着

ここからは具体的な製品を見ていきます。まずは「これを買えば間違いが少ない」と言われる定番アウター3着を、重量・価格・素材の数値で比べていきましょう。焚き火サイドでの使い勝手も含めて紹介します。

ナノ・パフ・ジャケット|369gで真冬の焚き火を支える化繊インサレーション

結論として、キャンプの防寒で1着選ぶならナノ・パフ・ジャケットは有力候補です。価格は33,550円、重量369g、サイズはXS〜XLで、中綿には化繊インサレーションを使っています。ダウンと違って濡れても保温力が落ちにくいのが化繊の強みで、夜露や小雨にさらされる焚き火サイドや、汗をかきやすい行動中でも暖かさを保ちます。たたむと手のひらサイズに近くまで小さくなるので、ソロキャンプのバックパックに常備する防寒着として優秀です。デメリットは、真冬の氷点下で停滞し続ける環境ではダウンより保温力が一段落ちること。そうした厳冬期は、後述する寝袋やレイヤリングと組み合わせて補う前提で考えると失敗しません。

🔧 ギアスペック

商品名 ナノ・パフ・ジャケット
メーカー パタゴニア(patagonia)
価格 33,550円
重量 369g
サイズ XS〜XL
素材・特徴 化繊インサレーション/濡れに強い/コンパクト収納

ナノ・パフのような行動着は、夜の冷え込み対策として寝袋とセットで考えると効果が高まります。マットや寝袋の選び方は次の記事で詳しくまとめています。

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フーディニ・ジャケット|102gの羽織りは一度使うと手放せない

フーディニ・ジャケットは、価格15,950円(税込)、重量約102gという軽量ウインドシェルです。素材はリサイクルナイロン100%のリップストップで、軽い水分を弾くDWR加工が施されています。風を通さないだけで体感温度は大きく変わるので、朝晩の肌寒い時間帯や標高の高いキャンプ場で1枚あると重宝します。自身の収納袋に小さくパッキングでき、バックパックのポケットに放り込んでおけるサイズ感も魅力です。使い方としては、Tシャツの上にさっと羽織る防風レイヤーとして、また春先の花粉が付きにくいツルッとした生地として活躍します。注意点は、あくまで防風が主目的で保温綿は入っていないこと。真冬の防寒には力不足なので、ナノ・パフのような中綿入りと役割を分けて考えるのが正解です。

クラシック・レトロX|30年級の定番フリースは資産になる

クラシック・レトロX・ジャケットは、表地のフリースと裏地のメッシュの間に防風素材をはさんだ構造で、防風性と保温性を両立した定番モデルです。価格は販売店によって32,472円〜36,800円程度、ベストタイプは22,000円(税込)が目安です。もこもことした見た目に反して風に強く、街着としてもキャンプの防寒着としても使える汎用性が、長年支持される理由です。デメリットは、フリース表面に火の粉が当たると溶けて穴が空きやすいこと。焚き火のすぐそばで作業するときは、火の粉に強いポリコットン素材のウェアやエプロンと使い分けると安心です。素材の燃えにくさという観点では、テントやタープでも同じ考え方が役立ちます。

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⚠️ よくある失敗:サイズ選び

「中にフリースを重ねるつもりでナノ・パフをジャストサイズで買ったら、重ね着すると窮屈で腕が上がらなくなった」という失敗が定番です。パタゴニアは海外規格でややゆとりのある作りですが、レイヤリング前提なら普段着のサイズ感で試着し、肩や腕の動かしやすさを必ず確認してください。オンライン購入時はサイズチャートの肩幅・着丈の実寸を確認するのが安全です。

一度履くと戻れない夏の定番ボトムスと小物

一度履くと戻れない夏の定番ボトムスと小物の解説画像

パタゴニアはアウターだけのブランドではありません。夏のキャンプで真価を発揮するボトムスや小物にも、長く愛される定番があります。ここでは「とりあえず1本持っておくと便利」と言われるアイテムを紹介します。

バギーズ|9,900円のショーツが万能パンツと呼ばれる理由

バギーズ・ロング7インチは、価格9,900円、素材はリサイクルナイロン100%の速乾ショーツです。水陸両用を前提に作られているため、川遊びでそのまま濡れてもすぐ乾き、そのままキャンプ飯の調理に移れる手軽さがあります。ウエストはゴムとドローコードで締めるので、食べすぎても締め付けが気にならないのが地味にうれしいポイントです。ソロキャンプからファミリーの水遊び、ちょっとした街使いまで、1本でこなせる汎用性が「万能パンツ」と呼ばれる理由です。デメリットは、速乾を優先したナイロン地ゆえに肌触りはコットンほど柔らかくないこと。肌が敏感な人はインナーやレギンスと合わせると快適です。

速乾素材だからキャンプの水仕事も気にならない

キャンプでは食器洗いや川での水汲みなど、足元や裾が濡れる場面が意外と多いものです。コットンのパンツだと一度濡れると乾かず、夜まで冷たいまま過ごすことになりがちですが、バギーズの速乾ナイロンなら焚き火の前で数十分も干せば乾きます。この「濡れても困らない」という安心感が、行動の自由度を上げてくれます。使い方としては、夏のデイキャンプやフェス、子どもの水遊びに付き合うファミリーキャンプで特に効きます。注意点は、火の粉には弱い化繊である点。焚き火に近づくときは火の粉が飛んで穴が空かないよう、座る位置や距離に気を配ってください。

💡 キャンパーメモ

バギーズは内側にメッシュインナーが付いているので、サッと水着代わりにもなります。着替えを減らしたいソロキャンプや、急に川に入りたくなる夏の渓流サイトでは、これ1本で「歩く・濡れる・乾かす」が完結します。荷物を増やしたくないULスタイルとの相性も良好です。

5インチと7インチ、どっちを選ぶ?

バギーズには股下の長さ違いがあり、短めの5インチと、膝に近い7インチが定番です。結論を言うと、アクティブに動きたい人や short丈が好きな人は5インチ、落ち着いた見た目と日焼け対策を重視するなら7インチがおすすめです。5インチは太ももが動かしやすく、川遊びやトレイルで足さばきが軽快。7インチは座ったときの太ももの露出が抑えられ、キャンプチェアでゆったり過ごすシーンになじみます。注意点として、同じバギーズでも丈によって体型の見え方が変わるため、可能なら両方試着して鏡で確認するのが理想です。柄物は毎年デザインが変わるので、気に入った色は早めに確保しておくと後悔しません。

タフすぎる収納「ブラックホール」シリーズの実力

ウェアと並んでパタゴニアの代名詞になっているのが、ブラックホールという収納シリーズです。名前のとおり「何でも吸い込む」収納力と、雑に扱っても壊れにくいタフさで、車に積みっぱなしのキャンプ用ギアバッグとして人気です。

ブラックホール・ダッフル|40L・55L・100Lの使い分け

ブラックホール・ダッフルは容量のラインナップが豊富で、40L・55L・100Lなどから選べます。100Lモデルは販売店によって20,020円〜28,600円程度が目安です。選び方の結論はシンプルで、1〜2泊のソロや週末キャンプなら40L、ファミリーや連泊なら55L、車載でまとめて運ぶ遠征やグループキャンプなら100Lが目安になります。大きな開口部でガバッと開くため、シュラフやウェアを放り込みやすく、底に沈んだ道具も取り出しやすいのが使い勝手の良さです。注意点は、大容量ほど詰め込みすぎて重くなりがちなこと。100Lを満載にすると一人で持ち上げるのがつらくなるので、重い道具は別のコンテナに分けるなど、重量配分を意識すると扱いやすくなります。

🔧 ギアスペック

商品名 ブラックホール・ダッフル
メーカー パタゴニア(patagonia)
容量 40L/55L/100L など
価格(100L) 20,020円〜28,600円程度
素材・特徴 リサイクル素材/撥水加工/2WAYで背負える

撥水リサイクル素材で雨のキャンプ場でも安心

ブラックホールの生地はリサイクル素材に撥水加工を施しており、多少の雨や濡れた地面に置いても中身が守られやすい作りです。完全防水ではないものの、撤収時の小雨や濡れた芝生の上に一時的に置く程度なら、中の着替えや寝袋を湿気から守ってくれます。使い方としては、雨予報のキャンプで濡らしたくないギアをまとめておく「最後の砦」として活躍します。注意点は、あくまで撥水であって防水ではないこと。豪雨に長時間さらすと縫い目から浸水する可能性があるため、絶対に濡らせない電子機器などは別途ドライバッグに入れる二段構えが安全です。耐久性が高いぶん長く使えるので、雑に扱う車載用として割り切るのも賢い選択です。

背負える2WAY仕様が車中泊・遠征で効く

ブラックホール・ダッフルの多くは、取り外し可能なショルダーストラップでバックパックのように背負える2WAY仕様です。手持ちだと両手がふさがる大荷物も、背負えば駐車場からサイトまでの運搬が一気に楽になります。車中泊や公共交通機関での遠征キャンプ、階段や砂利道を歩く区間がある場面で、この背負える機能が効いてきます。デメリットは、ザック専用品ほど背面のクッション性やフィット感は高くないこと。長距離を歩き続ける登山用としては割り切りが必要ですが、駐車場からサイトまでの短い運搬であれば十分実用的です。荷物の仕分けには、軽量なスタッフサックやポーチを併用すると中で迷子になりません。

なぜこんなに高い?価格に隠れた耐久性と修理文化

ここまで読んで「やっぱり高いな」と感じた人も多いはずです。この章では、パタゴニアの価格の正体に踏み込みます。高さの裏側には、買い替えを前提にしない設計思想と、壊れても直して使い続ける文化があります。

結論:買い替えないから長期的にはむしろ安い

パタゴニアが高い最大の理由は、長く使える品質に投資しているからです。たとえばフーディニ・ジャケットは15,950円と決して安くありませんが、リップストップ生地で破れに強く、何年も現役で使えます。安価なウインドシェルを1〜2年で買い替えるより、結果的に出費が抑えられるケースは珍しくありません。使い方としては、シーズンを問わず長く付き合う「定番枠」として捉えると満足度が高まります。一方で、流行のデザインを毎年楽しみたい人や、年に数回しか使わない人には、価格に見合わないと感じる可能性もあります。自分が「長く使うか」「使い倒すか」を基準に判断するのがいちばんの近道です。

Worn Wear|破れたら直して着倒す回収・修理プログラム

パタゴニアには「Worn Wear(ウォーンウェア)」という、修理・回収・再販を行う仕組みがあります。破れたウェアを直し、ボロボロになるまで着倒し、その傷跡さえ冒険の証として大切にするという考え方です。多くのアパレルが「新品を買わせる」方向に進むなか、パタゴニアは「直して長く使ってほしい」と公言しているのが異質で、これも「やばい」と言われる一因です。使い方としては、ファスナーが壊れた、生地が裂けたといったトラブルの際に、捨てずに修理を検討するのが正解です。プログラムの最新の対象範囲や手数料は変わることがあるため、利用前に公式サイトで確認してください。

修理文化の詳細はパタゴニア公式Worn Wearで公開されています。

長く使う前提のメリット 注意すべきデメリット
買い替え頻度が下がる
修理して使い続けられる
中古でも価値が落ちにくい
初期費用が高い
人気で人とかぶりやすい
使用頻度が低いと割高に感じる

安物アウターを毎年買い替えた失敗から学ぶ

「初期費用が高いから」と数千円のアウターを選び続けた結果、毎年のように生地が裂けたりファスナーが壊れたりして、3年で3着買い替えてしまった——これはキャンプ初心者によくある失敗です。原因は、価格だけを見て耐久性や保温構造を比較しなかったこと。対策としては、購入時に「何年使う想定か」を先に決め、長く使う定番アイテムには相応の予算を、消耗品と割り切るものには安価な選択肢を、とメリハリをつけることです。逆に言えば、すべてをパタゴニアでそろえる必要はありません。インナーや靴下は安価なもの、長く使うアウターは品質重視、という配分が現実的でコスパも良くなります。

実は、全員にパタゴニアが必要なわけではない

意外と知られていませんが、パタゴニアは「みんなが買うべきブランド」ではありません。同社はかつて「この服を買わないで(Don’t Buy This Jacket)」という広告を打ち、必要のないものは買わないでほしいと消費者に呼びかけたほどです。本当に必要なものを、長く使う前提で買う。これがパタゴニアの根底にある考え方です。だからこそ、年に1〜2回しかキャンプに行かない人や、まず安価なギアで始めたい初心者は、無理にパタゴニアから入る必要はありません。使う頻度と用途が固まってから、長く付き合える1着として検討する。その順番のほうが、結果的に満足度の高い買い物になります。

「地球が唯一の株主」パタゴニアやばい企業哲学

製品の話が続きましたが、「やばい」のもう一方の柱は企業としての姿勢です。利益の使い道に関して、パタゴニアは普通の会社では考えられない決断を実際に下しています。ここを知ると、ブランドへの見方が変わるはずです。

2022年、創業者が4300億円の全株式を環境団体に譲渡

2022年9月14日、パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナードは、自身と家族が持つ全株式を環境団体などに譲渡すると発表しました。その額はおよそ30億ドル、日本円で約4300億円相当です。仕組みとしては、議決権を持つ株式(全体の約2%)を「Patagonia Purpose Trust」が保有し、議決権のない株式(約98%)を環境NPO「Holdfast Collective」が保有。事業に再投資しない利益は毎年配当として環境保護に充てられます。同社はこれを「地球が私たちの唯一の株主」と表現しました。会社を売って創業者が大金を得る道ではなく、利益を地球に還元する道を選んだことが、世界中で「やばい」と話題になった理由です。

この株式譲渡の詳細はパタゴニア日本支社の公式プレスリリースで発表されています。

1% for the Planet|売上の1%を20年以上寄付し続ける

パタゴニアの環境への姿勢は、2022年に突然始まったものではありません。創業者イヴォンは2002年に「1% for the Planet」という枠組みを立ち上げ、売上の1%を環境保全のために寄付する取り組みを20年以上続けてきました。利益ではなく「売上」の1%という点がポイントで、赤字の年でも寄付する重い約束です。この一貫した積み重ねがあるからこそ、株式譲渡という大きな決断にも説得力が生まれています。キャンパーの視点で言えば、自分が払ったお金の一部が、これから遊ぶ自然そのものを守るために使われるという循環があるわけです。ブランドの背景にある考え方まで含めて買い物をしたい人にとって、これは大きな価値になります。

💡 キャンパーメモ

「1% for the Planet」は今ではパタゴニア以外の企業も参加する国際的な枠組みに広がっています。アウトドアギアを選ぶとき、価格や性能だけでなく「このブランドは自然に対して何をしているか」という視点を一つ加えると、長く付き合える相棒選びの精度が上がります。

「この服を買わないで」広告が示す逆説のブランド戦略

パタゴニアは過去に、大きな消費が起きるセール時期に合わせて「Don’t Buy This Jacket(このジャケットを買わないで)」という広告を打ちました。物を売る会社が「買わないで」と言う。一見すると矛盾していますが、これは「本当に必要なものだけを、長く使う前提で買ってほしい」という同社の哲学をそのまま表したメッセージです。結果として、このメッセージはブランドへの信頼を高め、かえって支持を集めました。注意点として、こうした姿勢に共感して買うのは良いことですが、ブランドのストーリーに酔って必要のないものまで買ってしまっては本末転倒です。あくまで自分の使い方に必要かどうかで判断する。その姿勢こそが、パタゴニアの哲学にいちばん合った付き合い方です。

予算別・場面別パタゴニアの選び方

最後に、ここまでの情報を踏まえて「自分なら何を選ぶか」を整理します。予算と使うシーンで切り分けると、最初の1着が決めやすくなります。独自の比較表も用意したので、参考にしてください。

予算別:1万円台から3万円台まで

予算で考えると選択肢は明快です。1万円台で1着選ぶなら、15,950円のフーディニ・ジャケットが入りやすく、防風レイヤーとして通年で使えます。1万円前後ならバギーズ(9,900円)を1本足して夏の汎用ボトムスに。そして1万円以上〜3万円台のしっかり予算を取れるなら、33,550円のナノ・パフ・ジャケットや32,472円〜のレトロXで、キャンプの防寒を一段引き上げる、という順番がおすすめです。注意点は、いきなり高額モデルから入らないこと。まず軽量シェルやショーツのような使用頻度の高いものから試し、ブランドの作りや自分の体型との相性を確かめてから、高額アウターに進むと失敗が減ります。

場面別:ソロ/ファミリー/街使い/UL

使うシーンで選ぶのも有効です。ソロキャンプなら、軽量なフーディニとコンパクトに収納できるナノ・パフの2枚で、行動と停滞をカバーできます。ファミリーなら、子どもの水遊びに付き合えるバギーズと、荷物をまとめるブラックホール・ダッフル55Lが活躍します。街使い中心なら、見た目の存在感があるレトロXが1着あると通年で頼れます。装備を極限まで削るUL(ウルトラライト)志向なら、102gのフーディニと369gのナノ・パフという軽さが武器になります。まずは自分のキャンプスタイルを思い浮かべ、いちばん登場回数の多い場面に合う1着から選ぶのが、後悔しないコツです。

パタゴニアのウェアを軸に、ソロキャンプの装備全体をそろえたい人は次の記事も参考になります。

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独自比較表:名作4モデルのスペック早見

判断材料として、ここまで紹介した4モデルを当サイト独自にまとめました(キャンプ&ナイフの教科書調べ/価格は2026年6月時点の目安)。役割が重ならないように選ぶのが、無駄なく揃えるコツです。

モデル 価格の目安 重量 主な役割
フーディニ・ジャケット 15,950円 約102g 防風シェル・通年
ナノ・パフ・ジャケット 33,550円 369g 化繊保温・防寒
クラシック・レトロX 32,472〜36,800円 モデルにより異なる フリース防寒・街着
バギーズ・ロング7インチ 9,900円 軽量 速乾ボトムス・夏
Q. 最初の1着は何から買えばいい?
A. 使用頻度が高く価格も控えめなフーディニ・ジャケット(15,950円)か、夏ならバギーズ(9,900円)から入るのが失敗しにくい選択です。作りやサイズ感を体感してから、3万円台のアウターへ進むと納得感が高まります。

まとめ|パタゴニアは「長く付き合う相棒」を探す人に刺さる

「パタゴニアやばい」の正体は、製品の強さと企業哲学の振り切り方という、2つの「常識外れ」にありました。369gで真冬を支えるナノ・パフ、102gで通年使えるフーディニ、30年級の定番レトロX。どれも軽さと耐久性のバランスが高く、買い替えを前提にしない設計です。さらに2022年には創業者が4300億円の全株式を環境団体に譲渡し、「地球が唯一の株主」という形で利益を自然へ還元する道を選びました。価格は高いものの、その裏には長く使える品質と修理文化(Worn Wear)があり、長期的に見ればむしろ経済的になり得ます。

この記事の要点を振り返ります。

  • ナノ・パフ・ジャケットは33,550円・369g、濡れに強い化繊で焚き火サイドの防寒に強い
  • フーディニ・ジャケットは15,950円・約102gの軽量シェルで通年使える
  • クラシック・レトロXは32,472円〜の定番フリースで街着にも防寒にも対応
  • バギーズは9,900円の速乾ショーツで夏の水仕事も気にならない
  • ブラックホール・ダッフルは40L〜100Lの撥水収納で雑に使える
  • 高い理由は「買い替えない設計」と修理文化にあり、長期では割安になり得る
  • 2022年の株式譲渡と1% for the Planetが「企業がやばい」と言われる根拠

最初の一歩としては、いきなり高額アウターを狙うのではなく、使用頻度の高いフーディニや夏のバギーズから試し、自分とブランドの相性を確かめるのがおすすめです。そのうえで「これは長く使う」と思えるアイテムに予算を寄せていけば、流行や評判に振り回されず、自分にとって本当に価値のある1着にたどり着けます。パタゴニアは万人向けではありませんが、長く付き合える相棒を探している人には、確かに刺さるブランドです。なお、価格やカラー展開は変わることがあるため、購入前にパタゴニア公式オンラインショップで最新情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

気まぐれにキャンプに出かけるギア好き。モーラナイフをはじめとしたアウトドアナイフのレビューや、キャンプ道具の選び方を中心に発信中。初心者でも安心して楽しめるキャンプの始め方から、ブッシュクラフト入門まで幅広くカバーしています。

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