パタゴニアとはどんなブランド?創業1973年から「地球が株主」まで5分で解説

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「パタゴニアってよく聞くけど、結局どんなブランドなの?」——キャンプ場やアウトドアショップでロゴ入りのフリースを見かけて、そう思ったことはありませんか。値段はそれなりに高いのに、なぜか熱狂的なファンが多い。そんな不思議なブランドがパタゴニアです。

結論から言うと、パタゴニアは「環境保護を本業のど真ん中に置いたアメリカのアウトドアブランド」です。1973年にクライマーのイヴォン・シュイナードが立ち上げ、2022年には創業者が全株式を環境団体に譲渡して「地球が私たちの唯一の株主」と宣言したことで世界中の話題をさらいました。ただ服を売るだけの会社ではないんです。

この記事では、パタゴニアの成り立ちや有名なエピソード、キャンパーが知っておきたい名作ウェア、そして焚き火で着るときの注意点までを、焚き火を囲んで仲間に教えるつもりでまるごと解説します。「なんとなく良さそう」から「自分に必要か判断できる」状態まで、いっしょに整理していきましょう。

📌 この記事でわかること

・パタゴニアの創業・本社・ブランド名の由来がわかる
・「地球が唯一の株主」など他社にない企業哲学が理解できる
・キャンパー向けの名作ウェアと価格帯の目安がわかる
・焚き火で着るときの注意点と予算別の選び方がわかる

目次

パタゴニアとは?一言でいえば「環境保護を本業にしたアウトドアブランド」

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パタゴニアは、アメリカ・カリフォルニア州ベンチュラに本社を置くアウトドア用品ブランドです。フリースやダウン、レインウェア、Tシャツなどを幅広く展開していますが、最大の特徴は「環境保護を企業活動の中心に据えている」こと。利益を出すために服を売るのではなく、地球環境を守るために事業を続けている、という順番が逆転した珍しい会社なんです。まずはその出発点から押さえていきましょう。

創業は1973年、生みの親はクライマーのイヴォン・シュイナード

パタゴニアの誕生は1973年。創業者は1938年生まれの登山家、イヴォン・シュイナードです。もともと彼は1957年ごろから自分で鍛冶をしてクライミング用の道具(ピトンなど)を作って売っていた人物で、根っからの「現場の人」でした。岩を傷つけにくい道具へと改良を重ねるなかで、登る人の視点を製品づくりに持ち込んだのが原点です。やがて服づくりに軸足を移し、ベンチュラに「グレート・パシフィック・アイアン・ワークス」という店を開いたのが今の本社の前身。机上の企画ではなく、自分が外で使うために作るという姿勢が、50年以上たった今もブランドの芯に残っています。注意したいのは、パタゴニアは決して「ファッションから始まったブランド」ではない点。道具屋から育った歴史を知ると、価格やつくりの理由が見えてきます。

ブランド名は南米最南端の地名から取られた

「パタゴニア」という言葉自体は、南米大陸の最南端に広がる地域の名前です。氷河に覆われた山々、草原を駆けるガウチョ、空を舞うコンドル——そんな「地図に載らないような遠い果ての地」のイメージを込めて、ブランド名に採用されました。どこか冒険心をくすぐる響きですよね。採用理由はイメージだけではなく、「どの国の言葉でも発音しやすい」という実利的な狙いもあったとされています。実際、日本でもフランスでも「パタゴニア」とほぼそのまま通じます。ロゴの山並みのシルエットは、パタゴニア地方にある「フィッツロイ」という名峰がモチーフ。つまりロゴそのものが、ブランド名の由来をそのまま絵にしたものなんです。服を選ぶときにこの背景を知っていると、ただのマークが少し違って見えてきます。

本社はカリフォルニア州ベンチュラ、規模はどれくらい?

本社は今もカリフォルニア州ベンチュラにあり、海沿いのサーフタウンに根ざした会社です。従業員はおよそ3,000人(2024年時点)、売上は約15億ドル(2022年推計、日本円でおよそ2,000億円超)とされ、アウトドア業界では大手の一角を占めます。一方で株式は上場しておらず、後述するように「環境保護のための非公開企業」という独特の立ち位置を貫いています。大企業でありながら、上場して株主の利益を最優先する道をあえて選んでいないわけです。規模が大きいのに思想がブレない——この一見矛盾した両立こそ、パタゴニアが語られ続ける理由のひとつ。なお、こうした企業規模や数値は年によって変動するため、最新の正確な数字は公式発表で確認するのが確実です。

💡 キャンパーメモ

ロゴの山のシルエットは、パタゴニア地方の名峰フィッツロイ。夕暮れのグラデーションは、現地で実際に見られる夕焼け空をイメージしたといわれています。焚き火を眺めながら胸元のロゴを見ると、ちょっとした旅気分が味わえますよ。

なぜパタゴニアとはただのアウトドアブランドで終わらないのか

パタゴニアの名前が世界中で語られるのは、服の性能だけが理由ではありません。「会社のあり方そのもの」が、ほかのブランドと一線を画しているからです。売上の一部を環境に回し、素材を根本から見直し、ついには会社の所有権まで地球に明け渡してしまった——そんな思い切った行動の連続が、ファンの信頼を生んできました。ここでは、その代表的な3つの取り組みを順番に見ていきます。

売上の1%を地球に還元する仕組み

パタゴニアは1985年から、売上の1%を環境保護団体に寄付する取り組みを続けています。利益の1%ではなく「売上の1%」というのがポイントで、赤字でも払うという覚悟の表れです。さらに2002年には、創業者のシュイナードがブルー・リボン・フライズ創設者クレイグ・マシューズとともに「1% for the Planet」という団体を共同設立。これは世界中の企業に「売上の1%を地球に」と呼びかける同盟で、今では多くの企業が参加しています。自社だけでなく、業界全体を巻き込んで仕組み化したのが大きい。寄付を「マーケティングの飾り」ではなく「事業のコスト」として組み込んでいる点が、口先だけのブランドとの決定的な違いです。詳しくは1% for the Planet公式サイトでも確認できます。

1996年、全コットン製品をオーガニックに切り替えた理由

パタゴニアは1996年、すべてのコットン製品を100%オーガニックコットンに切り替えました。きっかけは美談ではなく、むしろ反省です。1990年代初頭、アメリカの倉庫に保管していたコットン製品から出る有害物質でスタッフが体調を崩す事態が起きました。調べてみると、一般的なコットン栽培では大量の農薬・化学肥料が使われていた——その事実に向き合い、コスト増を覚悟で全面オーガニック化に踏み切ったのです。普通の企業なら「在庫を売り切ってから」と考えるところを、自社の問題として一気に方針転換した。この「都合の悪い事実から逃げない姿勢」が、後の数々の取り組みの土台になっています。安いから、楽だから、ではなく、正しいと思う方を選ぶ。その判断基準がブレないのがパタゴニアらしさです。

2022年「地球が唯一の株主」全株式譲渡の衝撃

2022年9月、創業者シュイナードはパタゴニアの全株式を環境団体などに譲渡すると発表し、世界に衝撃を与えました。仕組みはこうです。議決権のある株式2%は会社のミッションを守る「Patagonia Purpose Trust」へ、議決権のない株式98%は自然保護の非営利団体「Holdfast Collective」へ。株式の評価額はおよそ30億ドル(約4,300億円)にのぼります。これにより、事業に再投資しない利益は毎年、環境保護のための配当として使われることになりました。シュイナードは「株式公開(Going public)ではなく、目的に進む(Going purpose)」と表現しています。自分の手に巨額の資産を残すこともできたはずなのに、それを地球のために手放した——この一手が、パタゴニアという会社の本気度を何より雄弁に物語っています。

📌 押さえておきたいポイント

2022年の株式譲渡で、配当をオーナーの懐ではなく環境保護に回す構造になりました。「地球が私たちの唯一の株主」という言葉は、ポエムではなく実際の所有構造を指しています。パタゴニアの製品を買うことが、間接的に環境保護の原資につながる——これが他ブランドにはない購入体験です。

「このジャケットを買わないで」— 矛盾だらけの広告の真意

「このジャケットを買わないで」— 矛盾だらけの広告の真意の解説画像

パタゴニアを語るうえで外せないのが、「売る会社」なのに「買わないで」と訴えた逆説の物語です。普通の企業なら絶対にやらない自己否定のメッセージ。でもそこにこそ、このブランドの本質が詰まっています。表面的なエコアピールとは何が違うのか、順番にほどいていきましょう。

2011年ブラックフライデーの伝説の広告

2011年、年間最大の商戦であるブラックフライデーに、パタゴニアは新聞に「Don’t Buy This Jacket(このジャケットを買わないで)」という広告を出しました。一番売りたい日に、自社の人気ジャケットの写真を載せて「買うな」と言ったのです。意図は、大量消費そのものへの問題提起。1着の服を作るにも水やエネルギーが使われ、廃棄されればゴミになる。だから「本当に必要なものだけを、長く使ってほしい」というメッセージでした。逆張りに見えて、実はブランドの一貫した思想そのもの。皮肉なことに、この広告の後に売上はむしろ伸びたとも言われます。消費者は「買わせようとしない誠実さ」に信頼を寄せたわけです。短期の売上より長期の信頼を取る——その判断ができるところが、やっぱり普通じゃありません。

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Worn Wear(古着回収)で一着を長く使う

「買わないで」の思想を仕組みにしたのが、2017年に本格化した「Worn Wear(ウォーンウェア)」です。これは使い古したパタゴニア製品を回収し、修理して再販するプログラム。新品を売るより、すでにある一着を長生きさせることを優先しています。穴が開いたり破れたりしても、捨てずに直して使う文化をブランド自ら推奨しているんです。アウトドアウェアは丈夫なぶん、手入れすれば10年単位で使えるもの。買い替えを煽る代わりに「直す」を選択肢に加えることで、結果的に環境負荷を減らしています。キャンパー目線でも、お気に入りのフリースを長く相棒にできるのはうれしいところ。安く買って数年で捨てるより、ちゃんとしたものを直しながら使うほうが、トータルでは無駄が少ないという考え方です。

修理・回収の哲学が信頼を生む

実は、ここがパタゴニアの一番おもしろいところです。多くのブランドは「新しいモデルを買ってもらう」ことで成り立っていますが、パタゴニアは逆に「買い替えなくていいよ、直そう」と言う。意外と知られていませんが、この姿勢こそが結果的に強力なブランド力を生んでいます。「この会社は自分を消費者としてではなく、ものを大切にする仲間として扱ってくれる」——そう感じたユーザーは、長く付き合い、結局また選ぶ。短期的には売上を捨てているように見えて、長期では揺るぎないファンを獲得しているのです。ただし注意点として、修理対応や回収の細かい条件は時期や国によって異なります。利用を考えるなら、購入店や公式の案内で最新の対応内容を確認しておくと安心です。思想に共感したうえで、制度を賢く使うのが正解です。

Q. パタゴニアが「買わないで」と言うのは、ただの宣伝テクニックでは?
A. 結果的に話題にはなりましたが、メッセージは一貫しています。1985年からの環境寄付、1996年のオーガニック化、2022年の株式譲渡まで、行動が言葉を裏づけているのがポイント。「言うだけ」ではなく仕組みとお金が伴っている点で、ただの宣伝とは性質が異なります。

キャンパーが知っておきたいパタゴニアの名作ウェア

哲学の話が続きましたが、もちろん製品そのものも一級品です。ここではキャンプや焚き火と相性のいい定番ウェアを3つ紹介します。どれもパタゴニアの歴史を象徴するモデルなので、最初の一着選びの参考にしてください。価格はいずれも変動するため、購入前に公式サイトで最新の値段を確認するのがおすすめです。

フリースの代名詞「クラシック・レトロX」

もこもこのフリースといえば、まず名前が挙がるのがレトロXです。ふわふわのパイル地が暖かく、風に強い裏地と組み合わさって、秋冬キャンプの定番として根強い人気を誇ります。リサイクルポリエステルを使い、フェアトレード認証を受けた工場で縫製されているのもパタゴニアらしいポイント。ジャケットは税込37,400円、より気軽に羽織れるベストやボマージャケット(税込22,000円)など派生モデルも豊富です。見た目のかわいさで選ばれがちですが、もとは保温目的の本格的な防寒着。ただし後述するように毛足の長いフリースは火の粉に弱いので、焚き火のすぐそばで着るのは避けたいところ。眺める焚き火と、その前後の防寒に向いた一着です。

🔧 ギアスペック

商品名 クラシック・レトロX・ジャケット
メーカー パタゴニア(Patagonia)
価格 37,400円(税込)
素材 リサイクルポリエステル製フリース
製法 フェアトレード認証縫製
向くシーン 秋冬キャンプの防寒、街使い

フリースの原点「シンチラ・スナップT」

パタゴニアと聞いて、胸元のスナップボタンとカラフルな配色のプルオーバーを思い浮かべる人も多いはず。それが「シンチラ・スナップT」です。シンチラはパタゴニアが1985年に世に広めたフリース素材で、軽くて暖かく、乾きが早いのが特長。今でこそフリースはどこでも手に入りますが、その普及の起点になった歴史的な素材なんです。スナップTはかぶって着るタイプで、首元のスナップで温度調整ができる構造。レイヤリングの中間着としても、一枚でさらっと羽織る上着としても使えます。リサイクルポリエステルを使う現行モデルは、環境配慮と実用性を両立。中古市場でも数多く出回っているので、まずパタゴニアを試したい人の入門にも向いています。フリースの歴史そのものを着られる、と思うと愛着がわきますよ。

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濡れに強い化繊インサレーション「ナノ・パフ」

ダウンは暖かいけれど濡れると保温力が落ちる——その弱点を補うのが、化繊の中綿を使った「ナノ・パフ」です。プリマロフト・ゴールドという化繊インサレーションを採用し、雨や汗で湿っても保温力を保ちやすいのが強み。コンパクトに圧縮できるので、ザックの隙間に押し込めるのも魅力です。パーカタイプは税込33,000円ほど(変動あり)で、急な冷え込みへの備えとして一枚持っておくと安心。結露しやすいテント泊や、天気が読めない山際のキャンプでは、濡れに強い化繊の安心感が効いてきます。ダウンほどのふくらみはないものの、扱いやすさでは上。「とりあえず軽い保温着が一着ほしい」という人に、現実的な選択肢としておすすめできるモデルです。

【キャンプ&ナイフの教科書調べ】名作ウェアの価格帯比較

キャンパー向けの定番3モデルを、価格と特徴で並べてみました。同じパタゴニアでも、用途によって選ぶべき一着は変わります。下の表を目安に、自分のキャンプスタイルに合うタイプを見つけてください(価格は税込・変動あり)。

モデル 価格の目安 タイプ 向くシーン
クラシック・レトロX・ジャケット 37,400円 厚手フリース 秋冬の防寒・街使い
ナノ・パフ・パーカ 33,000円前後 化繊中綿 濡れに強い保温・テント泊
レトロX・ボマージャケット 22,000円 薄手フリース 春秋の羽織り・入門

焚き火やキャンプでパタゴニアを着るときの注意点

性能の高いパタゴニアですが、キャンプ、とくに焚き火と組み合わせるときには気をつけたいことがあります。素材の特性を知らずに着ると、お気に入りの一着を一瞬でダメにしてしまうことも。ここでは実際にやりがちな失敗と、その対策をセットで紹介します。

フリースは火の粉に一瞬で負ける

結論から言うと、レトロXやシンチラのようなフリース・化繊ウェアは火の粉にとても弱いです。よくある失敗が、「焚き火を眺めながらレトロXを着ていたら、はぜた火の粉でフリースに穴が開いた」というもの。化学繊維は熱で溶けるため、小さな火の粉でもポツンと穴が残ってしまいます。原因は素材の性質そのものなので、気合いでは防げません。対策はシンプルで、焚き火のすぐそばでは綿(コットン)やTC素材、または難燃素材のウェアを羽織ること。パタゴニアのフリースは、火から離れた就寝前後やテント内での防寒に回すのが賢い使い方です。3万円超のジャケットに穴が開いてからでは遅いので、焚き火と保温着は「役割分担」で考えましょう。

⚠️ 安全に関する注意点

フリース・ダウン・化繊中綿はいずれも火の粉で溶けて穴が開きます。焚き火の前では難燃エプロンや綿素材を一枚重ねるのが安全。火の粉対策には焚き火用の難燃ウェアを別に用意し、高価なフリースは火から離れて着るのが鉄則です。

ダウンと化繊、キャンプではどっちが向く?

保温着を選ぶとき迷うのが、ダウンと化繊(ナノ・パフなど)のどちらにするか。結論は「濡れる可能性で選ぶ」です。ダウンは軽くて暖かく圧縮性も高い一方、濡れると保温力が大きく落ち、乾きにくいという弱点があります。対して化繊は濡れても保温力を保ちやすく、乾きも早い。結露しやすいテント泊や、雨・雪のリスクがあるシーズンなら化繊のナノ・パフが安心です。逆に、天気が安定した乾いた環境で軽さを最優先するならダウンが快適。どちらも一長一短なので、自分のキャンプが「濡れやすい環境か」を基準に選ぶと失敗しません。両方そろえて使い分けるベテランも多いですが、最初の一着なら扱いやすい化繊から入るのが無難です。

防水シェルは「濡れ」対策、保温は別レイヤーで考える

パタゴニアにはレインジャケットなどの防水シェルもありますが、ここで覚えておきたいのが「シェル=雨風よけであって、それ自体は暖かくない」ということ。防水シェルは体温を閉じ込める役割はあるものの、中綿が入っていないモデルは単体ではほとんど保温しません。寒い時期は、ベースレイヤー(肌着)+ミドルレイヤー(フリースや化繊中綿)+シェルの「重ね着(レイヤリング)」が基本です。シェル一枚で寒さをしのごうとすると、思ったより冷えて失敗します。気温や行動量に合わせて中間着を足し引きするのがコツ。パタゴニアの製品はこのレイヤリングを前提に設計されているので、組み合わせて使うことで本領を発揮します。一着で完結させようとせず、役割で分けて考えるのが正解です。

予算・シーン別に見るパタゴニアの選び方

「興味はあるけど、いきなり高い一着は手が出ない」という人も多いはず。パタゴニアは決して安くありませんが、入り方を工夫すれば無理なく付き合えます。ここでは予算帯ごとに、現実的な選び方を提案します。自分の財布とキャンプ頻度に合わせて検討してください。

📌 押さえておきたいポイント

最初の一着で迷ったら、1〜3万円台のベストやスナップTから入るのが失敗しにくい選び方です。袖なしのベストは価格が抑えめで重ね着の自由度も高く、キャンプでも街でも使えます。高価格帯は「長く使う覚悟」と「キャンプ頻度」がそろってから検討すれば十分です。

3,000円以下では新品は狙えない、型落ち・中古という選択肢

正直に言うと、パタゴニアの新品を3,000円以下で買うのはほぼ不可能です。Tシャツでも定価はもっと高く、フリースなら2万円以上が当たり前。それでも安く入りたいなら、現実的な選択肢は中古や型落ちです。スナップTなどの定番フリースは中古市場に数多く出回っており、状態の良いものが新品の半額以下で見つかることもあります。パタゴニアは作りが丈夫なので、多少使われていても性能は十分。前述のWorn Wear(公式の古着販売)を活用する手もあります。ただし中古には次項のような偽物リスクもあるため、信頼できる店や正規ルートで選ぶのが鉄則。「安く・確実に」を両立するなら、無名のフリマより実店舗や公式の中古がおすすめです。

1万〜3万円台はベスト・スナップTから入る

最初の一着としてバランスが良いのが、この価格帯です。レトロX・ボマージャケット(税込22,000円)やナノ・パフ(税込33,000円前後)、スナップTあたりが候補。なかでもベストタイプは、袖がないぶん価格が抑えめで、重ね着の自由度も高いので最初の一枚に向いています。春秋のキャンプなら薄手フリース、冬に向けた保温なら化繊中綿、と用途で選びましょう。この帯のモデルは街でも自然に着られるデザインが多く、キャンプ専用にせず普段使いもできるのが強み。使う頻度が高ければ、一着あたりのコストは意外と早く回収できます。「アウトドアでも街でも着たい」という人に、最もおすすめしやすい価格帯です。

3万円以上はレトロX・シェルで長く使う前提で

予算に余裕があるなら、クラシック・レトロX・ジャケット(税込37,400円)や本格的な防水シェルが選択肢に入ります。この帯は決して安くありませんが、パタゴニアの真骨頂は「長く使える」こと。修理対応もあり、丈夫な作りなので、手入れすれば10年単位で付き合える一着になります。1年あたりに換算すれば、安物を何度も買い替えるより割安になることも珍しくありません。冬キャンプを本格的に楽しみたい人や、一生モノの相棒を探している人に向いた投資です。逆に、年に数回しかキャンプをしないなら無理に高価格帯を選ぶ必要はありません。使う頻度と、長く使う覚悟があるかで判断しましょう。

パタゴニアでよくある誤解と失敗

最後に、パタゴニアにまつわる「ありがちな勘違い」を整理しておきます。ブランドのイメージが先行しているぶん、誤解されやすい部分もあるんです。ここを押さえておけば、買ってから「思っていたのと違う」とがっかりするのを防げます。

パタゴニアのメリット 注意したいデメリット
環境・人に配慮した素材
長く使える高い耐久性
修理・回収の仕組みがある
価格が高め
フリース・化繊は火の粉に弱い
偽物・並行輸入のリスク

「高い=オーバースペック」ではない理由

「キャンプ初心者にパタゴニアは贅沢すぎる」と思われがちですが、これは半分誤解です。確かに価格は高めですが、その理由はオーガニック素材やリサイクル素材、フェアトレード認証の工場、そして長く使える耐久性にあります。つまり、見えないコストが値段に乗っているわけです。性能が過剰というより、「環境と人への配慮を価格に含めている」と捉えるのが正確。もちろん、その価値にお金を払うかは人それぞれです。安く済ませたいなら他ブランドや100均ギアで十分なシーンも多い。大事なのは「高いから良い/無駄」と短絡せず、自分が何にお金を払いたいのかをはっきりさせること。思想に共感できるなら、価格は納得感に変わります。

安さに釣られた偽物・並行輸入品の落とし穴

気をつけたいのが、ネットで「激安パタゴニア」に飛びついて失敗するパターンです。よくある失敗が、「フリマやよく知らない通販で定価の半額以下のレトロXを買ったら、縫製が雑な偽物だった」というもの。人気ブランドゆえに模倣品が出回っており、ロゴだけ本物そっくりでも素材や作りがまるで違うことがあります。原因は「安さだけで判断したこと」。対策は、正規取扱店・公式オンラインショップ・信頼できる中古店で買うことです。並行輸入品自体は違法ではありませんが、保証や修理対応の対象外になる場合があるので要確認。価格があまりに相場とかけ離れている場合は、いったん疑ってかかるのが安全です。お気に入りになるはずの一着でがっかりしないために、入手先は妥協しないでください。

ノースフェイスとの違いをどう考えるか

よく比較されるのがザ・ノース・フェイスです。どちらも人気の高機能アウトドアブランドですが、軸足が少し違います。ざっくり言うと、ノースフェイスは登山・タウンユース両対応で展開が幅広くデザインの選択肢が多いブランド。対してパタゴニアは環境思想を前面に出し、「長く使う・直して使う」文化が色濃いブランドです。性能はどちらも高水準なので、最後は「何に共感するか」で選ぶのが満足度の高い決め方。トレンド感やラインナップの広さを取るならノースフェイス、企業の思想や一着を長く育てる楽しみを取るならパタゴニア、という整理がわかりやすいでしょう。どちらが上ということではなく、価値観に合うほうを選べばOKです。

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まとめ|パタゴニアは「思想ごと身につける」アウトドアブランド

パタゴニアとは、1973年にクライマーのイヴォン・シュイナードがカリフォルニアで立ち上げた、環境保護を本業の中心に据えたアウトドアブランドです。売上の1%を地球に還元し、コットンをオーガニックに切り替え、ついには全株式を環境団体に譲渡して「地球が私たちの唯一の株主」と宣言した——その一貫した姿勢が、ただの服づくりにとどまらない信頼を生んできました。製品も一級品で、レトロXやシンチラ・スナップT、ナノ・パフといった名作はキャンパーの心強い味方になります。価格は高めですが、長く使える耐久性と修理文化を含めて考えれば、決して割高なだけのブランドではありません。

これからパタゴニアと付き合うなら、次のポイントを押さえておきましょう。

  • パタゴニアは「環境保護を本業にした」アメリカ・ベンチュラ発のアウトドアブランド
  • 1985年から売上の1%を環境に還元、2022年には「地球が唯一の株主」へ
  • 「このジャケットを買わないで」やWorn Wearなど、長く使う文化が根底にある
  • キャンパーの定番はレトロX・シンチラ・スナップT・ナノ・パフの3系統
  • フリース・化繊は火の粉に弱いので、焚き火のそばでは綿や難燃素材を使う
  • 最初の一着はベストやスナップTなど1〜3万円台が入りやすい
  • 偽物・並行輸入のリスクがあるので、入手先は正規・信頼できる店を選ぶ

まずは、自分のキャンプが「濡れやすい環境か」「焚き火中心か」を整理してみてください。そのうえで、街でも使えるベストやスナップTから一着試してみるのが現実的な第一歩。思想に共感できたなら、パタゴニアの服は単なる防寒着以上の、長く付き合える相棒になってくれるはずです。なお、価格やラインナップは時期によって変わるため、最新情報はパタゴニア公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

気まぐれにキャンプに出かけるギア好き。モーラナイフをはじめとしたアウトドアナイフのレビューや、キャンプ道具の選び方を中心に発信中。初心者でも安心して楽しめるキャンプの始め方から、ブッシュクラフト入門まで幅広くカバーしています。

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